








1日前のロッドボーイマンさんと練習ショット
6年前の1回目のニセトムブラやった時の。
(ライブ画像提供カムカイさん)
年の瀬にすいません。コロナは回避しました。
5年ぶりに3回目のM-1当日の最後のニセトム・ブラウンしてきました。
先にトム・ブラウンさんとの関係性わからない方のほうが多いと思うので説明すると、元々トム・ブラウンさんがフリー時代の十数年前にライブでよく被ってたのが縁で知り合いました。初めて会ったのは武蔵小山FK2だったような(現在は閉鎖)。当時は、北海道から上京してきたんですー、みたいな話してた記憶があります。
その後、僕は当時百キロ近く太っていて、よくライブでかぶった際に後ろ姿で違う芸人に「みちおさん?」とか声かけられるパターンがあり、後ろ姿が坊主でデブ、トレーナーも似たようなの着てた、みたいなことがあり、似てると当時よく言われてました。トム・ブラウンさんの単独ライブで、走ってる坊主を布川さんが追いかけて、捕まえて振り向かせたら俺、という変な映像が単独のオープニングVTRで使われたりしてました笑。
まあ単独エンディング後、後輩が舞台上真ん中で突如マグロを捌いてる中「今回の公演は終了いたしました」のアナウンス中も謎にマグロさばき続けお客さんを不思議な気持ちにさせたまま退出させたり(ライブ後、「あれ、なんなんですか?」と聞いたら「いやー、面白いと思ってー。」といってました。面白いけども!あと、単独本編でマグロに関するネタとか何かとかはとくにしてはいない。)イカれたああいうことが好きなんだなーと思ってました。
で、6年前のトム・ブラウンさん初のM-1決勝の際に、前日に連絡あり「明日、ライブ午前入れてて、みちおは出れないんですが、トム・ブラウンの漫才の最終調整しませんか?」という意味不明のオファーがあり、また変なことするんだなー、と思い了承しました(動画だけで台本書き起こして覚えたのでその日は地獄)。やはりピンネタと違い、人様のネタであり、なおかつ決勝でやるネタなので自分の個人的な「ミスできねえ」というプレッシャーがとんでもなかったです。R-1なんか自信満々でやるんですけど、人のネタは怖すぎる。あと当時はGyao(当時の動画サービス)の3回戦の動画しかネットになく、3分ネタなのでさらに一分決勝バージョンのボケを先にテキストでもらい、本番前合わすという荒業でした笑。
当日も、トム・ブラウンと表記されたライブで赤の他人が出ていく恐怖。まあ奇跡的にテキスト上はノーミスで終わり、お客様も温かく、決勝の良い送り出しになりました。ただ、片方本人が不在で布川さんだけでM-1調整したのは意味がわかりませんし、過去例がない調整法でした。
その1年後は敗者復活前にニセ・トムブラウンということで、最初は布川さん、後半最後はロッドボーイマンさんが入れ替わりという、とうとうM-1調整で舞台上から本人が消えました。なんだったんだあれは。この日もギリギリノーミスでやり切る。その後、午後すぐの敗者復活に向かっていた。いや、そこのメンタルの凄さ。
実は去年?ピーター・パンウンコローム秩序というライブでもニセトム・ブラウン自体はしたのですが、あそこでワンクッションあったおかげで当日は精神的には(去年やってるし大丈夫)と落ち着かせられました。(やってなかったら5年ぶりで間が空きすぎてソワソワしてたと思う)ありがとうピーター・パンウンコローム。実はニセトムブラで初めてネタ飛ぶ自体がありまして。実は布川さんに黙ってたんですが、その日若干風邪気味で、頭痛でネタがかなり覚えが悪く、風邪うつしてなんかのテレビの大事な収録で迷惑かけたら最悪なので、楽屋でウンコロームメンバーとも話さず、同じゲストのかぎしっぽさんと布川さんが話してるのをいいことに「ちょっと、一人で集中して練習します」とひたすら誰とも風邪うつさない苦肉の策をしたところ、ネタ合わせ一回しかしなかったのもあったのか、本番で後半まあまあセリフ飛ぶというやらかしをしてました。しかし布川さんのツッコミのリカバーが凄まじく、なんとなくミスしてない感でやり過ごせたのでした笑。
実は昔の画像より僕痩せてますが、体調壊してた時期があり、痩せんと死ぬぞ、と医者に脅されて29キロほどダイエットしてます。
多分このウンコロームがラストのニセトム・ブラウンになるだろうなーと思ってたので(毎回これが最後なんだろうなー、と思ってやってる)かなり凹みましたね。まあご本人的に楽しんでた感じだったので、まだ救いでしたが、今までM-1前は過去ノーミスだっただけにやっちまったと思いましたね。
まあ当然今回呼ばれるわけねえなー、というかもうやるわけねえだろと頭から完全に消えてまして(トム・ブラウンさん売れてるし、そんな意味不明なことまたするわけねえと思ってたし)、当日決勝見る客のつもりでしかなかったので、R-1調整に集中してたらまさかの連絡で。
当日1週間前ぐらいに連絡がトム・ブラウン布川さんからあり久々やるのと、「2ネタお願いします」と。過去1ネタだったので2ネタは決勝勝ち上がり用なんだなーと思って「了解しました!」と送ったあとネタ動画送られるのを待ち、コピーする漫才ネタ動画が四日前夜に届き、「3ネタに増やしますが大丈夫でしょうか?」と言われ、マジか、台本今から実質文字起こしして3日で覚えるのはかなりの難易度なんだけどと思いながら、「ラストイヤーだしな」と了解して徹夜挟んで覚えてました笑。動画のみなので、台本は過去6年前、5年前もなかったので見て勝手にこちらが文字起こししてました。当時は安めぐみ漫才(4種類の安くて、うめえグミを集めて、合体させてやす、め、グミ、さんを、作りたいんですよーという漫才)と、中島ックス漫才(サザエさんの中島君を5人集めて合体させて最強の中島君、なかじマックスをつくりたいんですよーという漫才)という初期の合体漫才でしたね。
文字起こし挟んだほうがネタの構成が頭に入りやすいので、全部文字起こしてました。候補3本は決勝でやったナイトオブファイヤー、剛力彩芽漫才、ロンリーチャップリン(去年の敗者復活の漫才)でした。
いや、この濃いの3日で覚えんのかい!しかも俺の出るライブも挟んでたのでかなりスクランブルでした。人のネタやるのは本当に怖い。なおかつ漫才は門外漢だと思ってるので。まあ6年前は1日前電話オファーで安めぐみ漫才一本覚えたけども!(当時も動画のみ台本は自作書き起こし)。ただナイトオブファイヤーとロンリーチャップリンは構成が近いので、ボケが混同しそうになる危険もありつつ、なんとか3本間に合わせないとなーと思いつつ、1本目を覚えては2本目覚えると1本目がおぼろげになり、3本目を覚えると2本目の記憶がおぼろげになる、というデスループでしたね笑。まあトム・ブラウンお2人のお子さん預かってるようなものなので、俺もちゃんとやりたいと思ってるのと、台本が流石決勝ネタというか、凄く良すぎたので完ぺきにやらないと勿体ないなという意識でやってました。
しかも、ボケはほぼ全部回収されるのと、その前後のボケを積み上げる緻密な漫才なので、1個ボケ飛ばすと繋がらなくなるのでその緊張もありつつ。あとみちおさん顔の演技とかも細かくするのでそこも後付けで覚えると余計に頭がこんがらがるので「いや、マジで2本に変えてほしい」と思ってました笑。まあ2本にしましょ、と言ったところで「いや、3本でお願いします」と絶対布川さん言ってくるのは目に見えてるので、こりゃ意地でも覚えるしかねえなと思いつつやってました。案の定会場でも「やはり2本にしますか?」と聞いても「3本で」の一点張りでした笑。あとはロンリーチャップリンの動画が単独ライブからの抜粋の映像だったんですが、よりハッキリ表情がわかる2023敗者復活の映像がアマプラにあったので、そっちでテキスト起こししてたら(若干単独の方のネタとセリフと構成違ってた)、結局敗者復活の構成のバージョンプラス、単独の新たなボケセリフを一つ足したバージョンで行くことになったので、アマプラ様々でした。
あとロンリーチャップリンはロッドボーイマンさんが一緒にニセ布川さんとして出てきてやるので、より大変でしたね。後半布川さんと入れ替わりです。5年前のニセトムブラウンの時もこのパターンしました、あの時は後半ロッドボーイマンさんでした、中島ックス漫才の時ですね。あの時も時間がなさ過ぎで焦りました。
後は前日に3人でのネタ確認でトム・ブラウンさんが真の本物(?)でライブ調整があったので、僕らは別でライブ前に近くの公園で集まり、僕、ロッドボーイマンさん、布川さんで練習しました。今までは全て当日合わせだったので、布川さん提案とはいえ、忙しい中布川さん来るのは悪いなと思いました。
ABCのM-1アナザーストーリー用のカメラマンの方もいらしてて紹介していただきました。当日カメラが入るのも聞かされる。(全組にカメラきてると思うと改めてすごい番組なんだなと思わされた)
布川さんが街行く人から写真を求められてるのを見ると「売れたんだなー」と改めて実感しましたね。
布川さん自体が変わらないので、我々側のほうが麻痺してますね。逆にここまで態度が変わらないほうが稀有だと思うのでそこも立派だなと。
当日はリニアさん、魂ずさん、そして敗者復活に向かうスタミナパンさん(スタミナパンさんは2本)がネタを披露してその間にニセトム・ブラウン3本というわけのわからないスケジュール。皆さんのネタも見たかったけどもう脳のキャパ的に無理でした。
当日もギリギリ1本目のナイトオブファイヤー(決勝でやってたやつ)、と剛力漫才は頭に入ってたかなあと。布川さんとの練習ではナイトオブと剛力はなんとかミスない感じで。ロンリーチャップリンは合わせて練習する時間もなく。あとはカメラも入ってるのでカメラさんに撮られながら練習してました。
エンディングで「アナザーストーリーはカモメさんとロッドボーイマンさんばっかり撮っていた」という話になり「私たちにアナザーストーリーなんかありません!」というやりとりするぐらいには、カメラさんに撮って頂いてました。本編は令和ロマンさんが優勝して当然メインなので仕方ないですね。でもカメラマンさん丁寧な方で本当優しい方でした。
アナザーアナザーストーリー期待してます、アマプラ来てー、別編集版みたいなやつ。
そして本番はナイトオブの段階で箇所箇所飛ばしてしまいました笑。ただここで目先のウケ狙いで「3日間でこんなん覚えられるかー!」みたいな逃げセリフを吐いてウケ取ったところ、「そういう逃げのボケは辞めましょう」とリアル駄目だしと、1本目本番後もマジで注意されました笑。「しょんべんみたいな笑いの取り方は辞めましょう」と。いや、これは完全に俺が悪いので以後はちゃんとやりました。多分初のM-1前で本番ミスした回がラストとなりました。メモ帳を取り出す下りは事前に承諾得てたのですが、切り札として使わせていただきました、いや、見てた方すいません。
剛力彩芽漫才はなんとか1本完走できました。
三本目ロンリーチャップリンも、まあ序盤はロッドボーイマンさんと僕の登場で、それはお互いうろ覚えでフワフワフワフワネタしてました笑。ネタももう思い出しつつメモ出しつつという中、後半布川さん登場でラスト「出来たー!」でツッコミで締めるんですが「出来てたかなー?」明らかに出来てはないですが楽しくは出来ました。
まあラストのエンディングトークもあり、楽しく。ネタは過去3回で一番グダグダでしたが笑(1本しかうまくいってねえ)。ただ、布川さんがリラックスした状態でM-1送り出せたとは思うのでそういう意味では良かったです。スタミナパンさんもその後の敗者復活飛び出しで写真撮れず。
帰りはロッドボーイマンさんが別ライブ向かうので別れ、カメラの方と布川さんがM-1決勝前のみちおさんとのネタ合わせに向かうらしく、その途中まで一緒に。その中で「6年前の決勝前の時は布川さん喉痛めてましたねー」とか色々昔の事を話してるうちに思い出したりしてました。喉がイガラの状態というか、調子悪そうだったのに、ニセトムブラの時も本番の時もバッチリ声出てるので「本番つえーなー」と思ってました。
そしてこの日のM-1決勝も見て。ラインが来て「おかげさまでリラックスしてやれそうですー!」みたいなのきてたんですが、18時半で、オンエア始まってから来てたので、やっぱメンタルエグいな、緊張してねえんだな、と思いました。
あと、すげえなと思ったのが、動画で死ぬほどナイトオブファイヤー見たんですけど、本番やっぱ笑えるのなんでなんだろうなと思いました。なんか別物に見えるというか、複数見てもなんか違うものに見えるの、重要だなと思いました。視聴者に何回も観られても飽きられないネタであるというのは、強い。まあネタ練習で見すぎて俺の脳が焼かれた可能性もある。
あとはまあ結果は結果ですけど、良い番組だなーと思ってみてました。10330人の中の決勝に残ることのエグさ。
ただ、今回は敗者復活から通して見てたら、俺まで出番まで気持ち悪くなってきたのは初めての経験でしたね。別に6年前、5年前は普通に見てたんですけど。ラスト番手なのは本当に気持ち悪くなりました笑。まあ関係ないんですけど(漫才師ですらない)。
そして、ラストイヤーお疲れさまでした。個人的にはみちおさんの台本書き起こして、凄い気づいたことがあったので自分のネタ台本で組み込もうかと思います(主にリズムとか構成の部分)。見やすさとか意識して作ってるのかなと、参考にしようと思いました。養成所でますだおかださんの台本を授業で書き起こした事を思い出しました。やはり決勝行くレベルの本は構成がしっかりし過ぎてるぐらいですけど、ナイトオブとロンリーチャップリンは中島ックスの台本とも見比べた時に、手数も多くなり回収も緻密で複雑になってて、進化エグいなと思いました。かなり勉強になりました。
M-1ラストなので、今後布川さんとのニセトム・ブラウンはやることはないとは思うのですか、多分あのライブでエンディングトーク見た方はおわかりかと思いますが、今回は布川さん密着カメラのABCの方が最初提案してくれたので、僕的には「大丈夫なんそれ?」とは思うのですが、布川さんも面白がってたので、せっかく振って下さったので、色々やってみようと思います。
まあとりあえず、こっちも非常に良い発想を貰えた上に、ちょっと昔も思い出せた、トム・ブラウンさん、布川さん、そしてみちおさん、そしてM-1ありがとうと思える日でした(俺は漫才師でもなんでもないけど)
次の日、ライブだったので自分のピンネタをこんなにのびのびとやれる事に感謝しつつ、漫才師大変過ぎるな、と身にしみた1日でした。
M-1直後のポッドキャストでもちょっといじって貰えて、有難すぎるな。大変だったけど。
まあ俺のネタも頑張りまーす。
あざしたー!
良いお年をー。